喘息、食物アレルギーについてのご相談をお受けします。

気管支喘息

咳、喘鳴、呼吸困難などの発作時の治療だけでなく、発作の起こらないようにする予防が大切です。
患者さんによって、発作の誘因となるものは異なりますが、風邪をひいたり、園や学校の行事で疲れていたり、季節の変わり目の気候の変化、アレルゲンと言われるアレルギーを起こす原因となるハウスダストや花粉、動物などが引き金となります。

治療はガイドラインを参考にしながら、患者さんに合った、飲み薬、吸入療法などを行います。

発作を予防する長期管理には喘息日誌をつけてもらいます。また症状の安定しない方や、治療の変更をする場合など簡単に肺機能のわかるピークフローメーターを利用し評価しています。

飲み薬だけでコントロールできない場合、吸入薬を使用します。
発作時に医院の吸入器を貸し出すこともあります。
持ち運びが可能です。電源は必要です。

喘息の発作時、呼吸の苦しいときに血液中の酸素飽和度を測定し、呼吸状態の正確な把握の助けとします。
指先にはめるだけで、痛みもなく、簡単に測れます。

気管支喘息の原因として7〜8割にアレルギー素因がありダニ、ハウスダストなどにアレルギーを持っていることが多いので家庭での環境整備も大切です。

そして、家族の禁煙は絶対必要です

食物アレルギー

食物アレルギーは増加傾向にあるといわれています。実際、当院でも相談が増えています。
当院では詳細な問診と必要と認めた場合は血液検査を行い、簡単な食事の指導なども行います。

経口負荷試験の必要な場合は病院小児科へ紹介しています。
アナフィラキシーの危険のある患者さんへのエピペンの処方も行っています。
乳幼児の場合皮膚のただれ、いわゆる乳児湿疹と言われているものの一部は経皮感作を引き起こし、将来の食物アレルギーの悪化をもたらすため、スキンケアについても指導しています。

<乳幼児の食物アレルギー>

  • 食物アレルギーは3割が1歳未満、さらに3割が1歳から3歳までの幼児
  • 三大原因 : 鶏卵、牛乳、小麦
  • 成長に伴って耐性化*することが多く、8~9割は小学校入学までに改善

その他の原因食物として、ソバ、ピーナッツ、果物類、甲殻類、魚類、魚卵など
*耐性化:慣れてきてアレルギー反応を起こさなくなること

<現在わかっていること・指針>

  • 妊娠期・授乳期を含め母親の除去食が食物アレルギーを予防する根拠はない
  • 離乳食の開始を遅らせても発症の予防とはならない。
  • 離乳食の開始を遅らせても発症の予防とはならない。~生後5-6ヶ月から月例に応じて新鮮な食材を十分加熱して少量から与える~
  • 感作が成立したものに関しては、必要最小限の除去食が原則
  • 経皮感作という概念:皮膚からアレルギーの原因となるもの(抗原)が侵入し、感作**が成立する。食物アレルギーに関しては、経腸(口から)感作より経皮感作のほうが強いと言われている。

**感作:アレルギーができること